その嘘に踊れ


「でも、他は全然ダメ」


「えぇぇ!?
ココにきて、またダメ出し!?」


クルリと半回転してしゃがみ込み、ナニカをカチャカチャと弄り始めたシズクの背中に向けて、アオは世にも情けない顔で叫んだ。

うん、イケメン崩壊。


「一番ダメなのは、殺しの証拠に髪を持ってったコト。
死を装うなら、せめて指の一本か眼球一個は諦めないと」


「コワっ!?
いやいや、ナイナイ。
しーちゃんにそんなコト出来るわけナイ」


「それに、誰かを監禁したいなら指錠か首錠じゃなきゃダメ。
親指の関節を外せば、手錠は簡単に抜けるし。
アオにだって出来るでショ?」


「いや、出来るケドも!
フツーの人は、簡単に関節外さなくね!?」


「後、チオペンタールの量もダメダメ。
後遺症を心配したンだろうケド、アレじゃ子供しか寝てくれない」


「なんなの!?
なんで使った麻酔の種類までお見通しなの!?」


ほんと、なんなの!?

てか『子供しか寝てくれない』とか…
アンタ、見紛うコトなく子供サイズじゃん!?



あれ?

ってコトは、まさか…


「…ね、しーちゃん?」


「ナニ?」