その嘘に踊れ


天使に命を貰ったのだから。

もうマリオネットではいられない。
心のままに生きたい。

だから俺は、俺を支配するアイツらの元からなんとかして逃げたかった。

どうやって?

夜更けに、俺たちが閉じ込められている建物をこっそり抜け出して…

まぁ、フツーに蜂の巣ENDだわな。
そーゆーの、何度か見たし。

じゃあ、どうやって?

任務で外に出た時に、トンズラこいて…

まぁ、逃げ果せても一時のコトだろな。

たった一人でも逃亡を許せば、他の『Unnamed Children』に示しがつかない。
アイツらは威信をかけて逃亡者を捜し、たぶんあっという間に見つけてしまうだろう。

そして、逃亡者抹殺のために送り込まれるのは…やはり、『Unnamed Children』。

『Unnamed Children』に『Unnamed Children』を殺せ、と。
アイツらは一切手を汚さず、マリオネットはマリオネット同士、朽ち果てるまで踊り続けろ、と。

全ては見せしめ。

姿形は違えども、魂の写し身を殺せるか?

無理だ。

俺はもう、同じ境遇の『Unnamed Children』に無関心を装えない。

じゃあ、じゃあ、どうやって?

その頃頻繁に耳にした、『ならず者の夢』などという噂。

その荒唐無稽な噂通り『Unnamed Children』全員で一斉に反乱を起こし、自由に…

いや、やはり夢は夢。

腕が違う。
装備が違う。

アイツらは特殊訓練を受けたプロで、『Unnamed Children』は元々ただの子供たちなのだ。