その嘘に踊れ


次の瞬間。

パンっ


「きゃっ!?」


振り上げていた一升瓶が割れ、デイジーが再び可愛い悲鳴を上げる。

うん、可愛い…
声は野太いケドね。


「え…
ナニコレ?高かったの…に…?」


焼酎浸しになった道路を、デイジーが茫然と見下ろす。

そして視線を上げ、アオのこめかみを見つめながらやはり茫然と…


「アンタ、ソコ…
赤い点…」


呟いた。

レーザーポインターか。

狙撃だ。

アオが表情もなく首を仰け反らせる。

発射されたものの、銀の髪を揺らしただけで難なく躱された銃弾は、歩道の隅のアスファルトを砕いた。

スナイパーは車道を挟んで向こう側にあるビルの屋上。

しかし、既に二発も外している。

狙撃は位置を知られると不利になるから、別の場所に移動してしまうだろう。

幸い誰も真昼の発砲事件には気づいていないし、コチラも早急にこの場を離れ…


「きゃぁぁぁぁぁ!!??
日本の安全神話は崩壊したわぁぁぁぁぁ!!??」


あー…
真昼の発砲事件に気づいたヤツ、いたわ…