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午後になって、教室に帰ると



「芹沢ちゃん!?どこにいってたんだ?
心配しただろ!」






飛びついてきたリリーちゃんに、そう叫ばれた。



「なんかあったのか?何でも言うんだぞ?」






そう言ってくれるリリーちゃんに罪悪感を抱きながらも曖昧に笑う。













………だって、わからないんだもん。自分の気持ちが。





なんで、こんなにも私はあの少年が気になっているんだろ………?










そんなことを考えていると………



「ほら、リリー。そろそろ離れろ。困ってるだろ………?」




聞きなれない声が聞こえて、私は驚いて顔をあげた。












……………イケメン。





まん丸の瞳を縁どる綺麗な二重。


すらりと高い鼻…………。



かわいらしい印象を受ける美形の男性が


呆れたような顔をしてそこに立っていた。