………でも、“聖”。

その言葉を胸で唱えるだけで跳ね上がる、この心臓は抑えようがなくて





その、痛い想いが、私をさらに締め付ける。







聖が私に教えた感情は、あまりにもたくさんありすぎる。



恨み

憎しみ

悲しみ







……私は、どれを叶えればいいの?











この場に及んで、聖を嫌いになれない私は



例え、聖が世界中から責められるような存在になったとしても



聖への恋から抜け出せることはないのだろうな…




なんて、ふと人事のように思った。







憎悪と恋とが混ざりあって


私の心をぐちゃぐちゃにかき乱す。











………やっぱり、私は、








聖を許せない………―――