そこまで考えたところで





コンコンッ




と、ドアが軽く叩かれた。





そっとそのドアを開けると、リリーちゃんが神妙な面持ちで立っていた。









「芹沢ちゃん、大丈夫か?」


そう心配層に聞いてくるリリーちゃん私は笑ってみせる。


「大丈夫だよ。」


「嘘だ。」




リリーちゃんはすこし睨むようにして私の目を見るとそう言った。





「ちゃんと、悩んでることがあるなら、話せ。

芹沢ちゃんが話すまで、あたしは、帰らない。」





そう言ってリリーちゃんは私のベッドに座り込む


私もおずおずとその隣に座った。































どれくらいの時間が経ったのだろう。





本当に、リリーちゃんは私が話すまで出ていかない、

と確信した私は、






観念して口を開いた。





「実は……………」





すべてを話し終えると、リリーちゃんは優しく私の頭をなでてくれた。






「そうか、辛かったな………。



でも、芹沢ちゃんは、秋雨くんとこのまま、ぎくしゃくしたままでいいのか?」




「でも……」


「ちゃんと、話せよ?話さないとわからないこともあるぞ?」




そんなこと、言われても………










「無理だよ…。」


「やってみないと、わからない。」



「無理だってばっ!!

リリーちゃんに私の気持ちなんか、わかんないよっ!」




言ってしまってからすぐに、後悔する。









こんなの私、八つ当たりだ………。




ごめん。





そう言おうと口を開きかけた途端。







「あぁ。わからないよ。」





リリーちゃんが、私の顔をじっと見て、言ってきた。




「わからないから、あたしは、一緒に考えたい。」


「リリー…ちゃん……」









リリーちゃん、優しすぎるよ………。