「ポップ (弾けろ)」
いつの間に張っていたのか、
水のカヴァーが弾けて、
炎も、槍も、吹っ飛ばした。
牧夏さんは、もう、終わった思っていた相手が
無傷で出てきたことに驚いているようだ。
でも、まだ、余裕は崩さない。
次の魔法を繰り出そうとした、その時
水の剣が、牧夏さんを刺した。
「…………っぅく。」
牧夏さんが、膝から崩れ落ちる。
ギャラリーがどっ、とどよめいた。
呪文なんて、聞こえなかったのに………
なんで…………?!
………………っ!?
まさか………。
他のギャラリーの人も私と同じことを考えついたようで、
さらにあたりはざわめく。
まさか……………