「芹沢ちゃん…………。」 リリーちゃんが私の髪をそっとなでる。 その時。 ガチャリ、とベランダのドアが開いて ここに、いるはずのない人が、 そこから入ってきた。 「…………っ、黒羽くん!?」 「優菜ちゃん、おいで?」 そう言って黒羽くんは、 妖艶に微笑んだ…………―