契約結婚の終わらせかた番外編集




伊織さんとともにスーパーの売り場をぐるりと回って、今夜は何が食べたいか希望を聞いたら“魚以外だったら頑張ってみる”というお答えが。


(花子の体調が悪いから……魚介類は連想されてダメなんだよね。きっと)


花子の体調不良からくるストレスで胃にダメージがあるかもしれない。だから、身体に優しい鶏雑炊を作ることにした。


野菜は食べやすいように柔らかくなるまで煮込んで、鶏の旨味と野菜の甘さでなるべく薄味になるように。


ちなみに、春まで家事を引き受けてくれていたハウスキーパーの鈴木さんは、今は週に一度だけ通ってくる。三階建ての広い家は毎日全部を掃除しきれないから、彼に手伝ってもらって隅々まで掃除をするのが月曜日の習慣。


鈴木さんは園芸も得意だから、その時についでに庭の手入れもしてくれた。




伊織さんが花子の治療にかかりっきりになっている間に、夕食の準備をしておく。


ちなみに……


ギリギリギリギリ。


「いたたたた! わかった、わかったから背中引っ掻かないで」


いつもミクも一緒にご飯を食べるから、本猫からはちゃんと猫缶の中にマグロを入れろ、と催促されてしまいました。