爆煙の中から声がした。

言葉に詰まるウラヌス。

砂埃の中から、一歩一歩踏み締める音がする。

長い尾をユラユラと揺らしながら。

「残念ながらこの程度の力じゃあ、私に掠り傷を与える事は出来そうにありませんねぇ…」

そう言いながら現れたジュデッカには、事実掠り傷一つ付いていなかった。

「くっ！」

再び光弾を浴びせようと、右掌を向けるウラヌス。

しかし、ジュデッカが眼下から姿を消す。

そして気づいた瞬間には。

「！？」

突然眼前に出現し、ウラヌスの腹に膝蹴り！

あらゆる衝撃を吸収する戦闘ジャケットを身に付けているウラヌスの体の芯にまで達する、膝蹴りの衝撃。

くの字に折れた体を起こす間もなく。

「がは！」

ウラヌスは後頭部にジュデッカの肘打ちを受け、高速で地面へと落下し。

「ぐは！」

地面に叩き付けられるよりも速く回り込んできたジュデッカの蹴りで、再び空中に打ち上げられた。