きつい香水の匂い。 うっすらと施された化粧。 俺が一番苦手なタイプの女子。 俺はとっさに作り笑いを浮かべる。 「田口。どうしたの?買い物?」 そんな風に優しく聞きながらも、内心では 『こいつにお使いとかできんのか?』とか考えてしまっている俺はつくづく性格が悪いなって思う。 面倒だから改善しようとか思わないけど。 「まあね。きょーちゃんは買い物かご持ってても可愛いね」 出た。 『可愛い』攻撃。