素早く立ち上がった俺ははなの体を思いきり抱きしめた。


小さく悲鳴をあげたはなに、笑いがこぼれる。




「ははっ。うさぎ、捕まえた」



「捕まえたって…もう!!ほら、ご飯作るから!!遅刻しちゃうから離して!!」





そう言われると離さないわけにもいかない。


俺はしぶしぶはなを解放した。



するとはなはパタパタと急いで階段を下りてキッチンまで向かった。



……そんな逃げなくていいだろ。





はなが朝ごはんを作っている間、俺は俺の出来ることをしようと思い、掃除機をかける。



使いやすいコードレスの掃除機は、コードを何かにひっかけてつっかえることはまずない。


だから俺でも使いこなせるんだ。