はなside





修学旅行二日目の朝、私は起床時間よりも早く目が覚めた。




同じ部屋の佳奈ちゃんを起こさないように、静かにベッドを下りて制服に着替える。




ブラウスのボタンを留めている途中で、ボタンがずれていることに気付いた。




……ダメだ。

今日の私はいつも以上にぼけてる。





『俺も、はなが好きなんだから』





昨日バスで隣に座っていた男子に迫られていた私を助けてくれたきょーちゃんが言った言葉。