そろそろ帰ろうか、と手を伸ばす朝日は、あたしのヒーローだったんだ。





**――――――――――――――――




「そんなことあったねぇ。あたし本当に怖かったし」





「戻ってきたら泣き声が聞こえてきて俺も結構焦ったけどな」






「あのときはあたし朝日君とか言ってたんだよ?」





「今聞いたらキモイな」




「お前もな。夕日ちゃんとか言ってたくせに」





「昔の話だ」




…ずっと昔のことなのに、まだお互いに覚えてるってすごいよね。




「…次の流星群も一緒に見よーよ」




「ああ。もう泣くなよ」




「失礼ね!!何歳だと思ってんのよ!!」