結局莉子ちゃんはアイツらを悲しませたくなかったんじゃない。
自己防衛のために話さなかった。
そうなんでしょ。
まぁ、別に俺は何とも思わないけど、誰だって自分が一番可愛いんだから。
「分かってるよ。ということは莉子ちゃんの両親?はせめてものお詫びという形であのマンションを贈ったんだね。それをお詫びと受け取るのかは莉子ちゃん次第として」
この間の話し方だと莉子ちゃんはあまり、嬉しくないみたいだったけど。
安全な場所、ね。
親が子の安全を思って与えたものが子にとっては檻でしかなかった。
「・・・まさに、その通りですね。他に聞きたいこととかあります?」


