あの日の桜はⅡ【大幅修正中】


葵SIDE

「まぁ、いいや。じゃあ莉子ちゃんの家族構成、教えて」

 俺は頬杖をつきながらにこっと笑った。

向こうは一瞬、うん?と首かしげたが特に驚くことなく微笑んだ。

「なぜ、そんなことを聞きたいのかわかりませんが一応言うと、父と母、それから双子の妹と私です」

 快く答えたという事は聞かれたくない事ではなかったということなのか。

 まぁ、でも莉子ちゃん嘘つくのとか上手そうだしなぁ。全部を信用は出来ないか。

「じゃあ、あのマンションは莉子ちゃんのご両親が与えてくれたものなの?」

 ようやくパスタを食べ終えたのか莉子ちゃんはフォークなどを律儀にそろえ、ナフキンで口を吹いた。