その瞬間、 私は目を見開いた。 「っ!!!」 体中を何かが通り抜けたような感覚に陥った。 なん、で。 心臓の音がやけに大きく響き、ドクドクと嫌な音を打つ。 口の中が乾き、唇がわなわなと震えているのが分かった。 「あ、梨華ちゃんだ」 「懐かしいな!どうしてるかな今」 そんなみんなの声も右から左へと通り抜けていく。