葵がペペロン選ぶとは思わなかったし、それに今私はすごく食べたい衝動に駆られている。
んむむむ、食べたいけれど、食べたいけれど、まるまる一つ食べるのはあれだったし・・・
あぁ、もう!こんなに後悔するなら頼んでおけばよかった。
女子力のかけらもない私が今更口臭気にしたってどうしようもないことだったのに。
あぁ、もう!!
「莉子ちゃん?」
あまりにもその思いが表情に出ていたのか葵が不思議そうに私の名前を呼んだ。
「いえ、なんでもないです」
しまった。
ここでこんなへんじをしてしまったらまるでなにかあるみたいに聞こえるじゃんか。


