「葵―!お前、飲むなっていっただろ?」 そういいながらこの状況を見て顔を、お酒のせいでなく赤らめる陸が葵を私から引きはがした。 やっと解放されたと、思えば自然にずるずるとその場にしゃがみ込んでいた。 両手を頬にあてれば、とても熱かった。 鏡を見なくても私が真っ赤だということの証拠だった。 「照れてる莉子、激写」 その声とともにまたパシャとカメラの音がした。 しまったぁ…。 千景に取られたとなればこの後ずっとそれに関して言われるに違いない。