あの日の桜はⅡ【大幅修正中】


千景の愉しそうな瞳の奥は鋭く、先を見据えているようだった。


「結果出たら報告する」

 葵はそれだけ言うと自室へとパソコンをもってかえっていった。


「りょーかい」

 
 葵が何を思ったかは千景にはうっすらと感じることが出来たから、つぶやくようにそう吐いた。

 
 嫌な予感がする、とはこのことだと言わんばかりの龍の証言。

 なんの確証もないのに、聞き間違いではないと千景は確信していた。