大陸が近づくと海の色が泥色に変わってきます。
やっと陸地が見えてもなかなか近づきません。
黄浦江に入って初めて中国に来た感じです。
ここからさらに2時間さかのぼります。

大橋をくぐり電視塔が見えてきてあのなじみのアングル。
上海だあ!心和む一時です。上陸後すぐに南站に向かい、
高速バスで義烏へ7時間。日が暮れるころ義烏に着きます。

世界の格安総合雑貨のほとんどをこの町で作っています。
義烏にある3大バザールの中でも一番でかい国際貿易商城。
どういうわけかS字型のビル、福田フーデンⅠ期とⅡ期といいます。

福田Ⅰ期は10年前にできたビルで主に宝飾、雑貨、玩具など。
1階玩具だけで3000ブース。2階宝飾で3000ブース。こんな調子。
福田Ⅱ期は数年前にできた新館で工具、時計、めがねなどでⅠ期の10倍規模。

この夏博覧会が開かれ、さらにいま福田Ⅲ期を建築中です。
世界の中国雑貨はここから全世界へ発送されていきます。

値段は交渉次第ですが10分の1、20分の1はざらで。
ものによっては100分の1。ここがバイヤーの腕の見せ所。
とにかく立ち止まらず歩いていくだけで1日はかかります。

近代的大バザールといったところですがそこは中国、
赤子がいたり、脇でご飯食べたり、サトウキビの皮を放ったり。
唾はいたり。しょっちゅう掃除はしているものの、どこか汚い。

思えば今まで世界中の色んなバザールを見てきた。
超特大はイスタンブールのグランバザール。屋根つきドーム内に迷路のように
古典的なブースが続く。アフガンコートにパズルリングをたくさん買った。

カイロもでかかった。香水と象嵌。露店バザールではマドリードの蚤の市。
火縄ライターをたくさん買った。チェンマイの夜市。木猫、シルバー。
インドでは更紗、バチック、銀指輪。バリ島ではろうけつ染め、などなど。

よく考えると義烏の国際商貿城いかにでかいかがよく分かる。
ここはひとつ腰をすえてかからねば。目的は木猫と鎖だ。