運命のブレスレット

「うん、司は今日は帰って。」

「お前ってホント冷てぇよな。」

「そうでもないけど。」

「…じゃあな。」


そう言って結城先輩はちょっと寂しそうに去っていった。


「かずくん、良かったの?結城先輩帰しちゃって。」

「俺はいいよ。久しぶりに萌南ちゃんと話したかったし。」


ドキッ


そ、それって…


私と話したかったってことだよね?


ヤバい、嬉しいよぉー!


ってなに喜んでんだろ、私…。

もう好きじゃないのに。


「あ、じゃ…い、一緒に帰れるの?」

「うん。」

「じゃあちょっと待ってー。私自転車取ってくる!」


急いで自転車置き場まで走って自分のものを取ると、すぐにかずくんのところへ向かった。