そう慌てて話す舞桜に私は、いてもたってもいられず、いきなり本題に入った。


「さっきさ、前の席の女の子と、何か話してたでしょ?
私、たまたま見てたんだけどさ、そん時の舞桜、なんか一瞬顔曇ったの私の席からでも分かったから、ちょっと心配になっちゃって。
なんか嫌なこととか言われた?」


そんな私の問いに、舞桜は一瞬躊躇い、何かを隠すかのように、何にもないよとだけ、私に伝えた。