ガラッ 「新庄先生持ってきました」 そう言えば採血するんだった。 「ありがと」 「すずちゃん、腕だしてくれる?」 「…や…です」 「少しの我慢だよ」 「ほら、頑張ろ」 優しく微笑んでくれる新庄先生には悪いけど 採血だけは本当に嫌い。 点滴や、注射はまだ我慢出来るけど 採血はなぜか我慢できない。 布団を頭までかぶって抵抗した。 「すずちゃんごめんね」 そう言って布団をはがされた。 それでも腕を後ろに隠していると 「ちょっとごめんね」 あっさり腕を掴まれ腕を固定された。