蓮央が総長を務めている世界No,1の族、【睡嵐(スイラン)】。


蓮央に憧れたのか、幹部以外のほとんどが髪を青く染めていて、戦う姿はまさに睡蓮花の嵐と有名である。


私は、とある日からあの倉庫に行かないと決めた。



「ごめん……私、もう行かないよ。奈緒を見ると、やっぱ少し怖いんだ…………」


「あぁ……俺も未だに怖い。あの諒真が根負けするなんて、相当執念深いぞ」



ハハハ、とひきつった笑いを浮かべる蓮央。


奈緒は屋上から去ったあと、諒真さんに復讐するべくいろいろと詮索をしていたら親が組長ということを知ったらしい。


元々ワルが好みの奈緒は、諒真さんのルックスとそのギャップにベタ惚れ。


この2年で、毎日諒真さんを追いかけ回して、まぁすったもんだあって、ついに彼をゲットというわけだ。



「まぁ、諒真相手だとあの女も悪いこと出来ないみたいだし、いいんじゃねぇ?」


「なんだかんだ言って諒真さんもまんざらじゃ無さそうだし……」


「そうだな」



私の首筋から顔を上げた蓮央と見つめ合う。