「ちょっと待ったあああ!!!!!」









バンッとテーブルを叩き、諒真さんが立ち上がる。




海から帰ったその日、私の記憶が戻ったのを祝って飲み会が開かれていた。



ただいまいい感じに盛り上がっていましたが、諒真さんの怒鳴り声にみんなびっくり。




「何勝手に終わらせようとしてんだよ!?」


「もう終わりじゃないんすか?」




ビールを飲みながら、少し顔が赤い歩がちらりと諒真さんを見る。




「世界No,1をとったらやるっていったことがあるだろっ!!」


「……何だっけ?忘れた」


「ぬわにぃぃ!?」



歩がとぼけると、諒真さんはテーブルに足を乗せて怒鳴りつけた。



「歩ぅぅぅ!!!!お前の『俺が先輩を助けるために飛び込んでやるよっ!キラン☆』という言葉、忘れてねぇからな!!」


「そんなに格好つけて言ってない」


「覚えてんじゃねぇか!!」


「・・・げ」


「分かったから、諒真、足下ろせ。歩、からかうのはやめろ。酒禁止するぞ」



圭太の気の利く一言で、両者が大人しくなる。