「あんたらの姫になるつもりはない。 だって、あんたらだって、私を信じず、裏切るだろうしね……」 だから、誰も信じない。 私はあいつらに復讐するって、決めたんだ。 誰にも邪魔させない。 「咲誇ちゃん、何かあったの?」 真浩が心配そうに見上げてくる。 澄んだ瞳。 この人には、きっと汚い部分は見えていないんだろうな。 「……別に。あんたらがいなくても、私は強いから、生きていける。じゃあね」 私はそのまま、踵を返した。