「こいつは、家に帰りたくないと言っていた。だから帰さない」 「蓮央……」 「つかそもそも、これって不法侵入なんだけど。政治家の本田さんがこんなことしたら、問題になるんじゃないすか?」 父はギロリと蓮央を睨み返す。 そして、フンッと鼻で笑い、私の腕を離した。 「………子供がこれだとは。財務大臣も落ちぶれたな」 その言葉に、蓮央の肩がぴくりと揺れる。 「お前、南壮一さんの息子、南蓮央だろう?」 南……壮一……? それって、財務大臣の、南壮一……? 蓮央は何も言わず、父を睨んでいる。