ずんずんと前を歩く蓮央。
何でそんなに怒るの!?
5年ぶりだから、少し話しただけなのに……。
「咲誇」
「何……?」
「あいつ、本当にただの幼なじみ?」
「え?」
いきなりのおかしな質問に、きょとんとしてしまう。
どういう意味?
「普通に、近所で仲よかった幼なじみだけど……」
「………そうか。悪かったな、別の店に行こう」
それっきり、蓮央が新のことを話題に出すことはなかった。
しかし、私の心には『またね』の言葉が引っかかったまま。
新は、街中で会った私に連絡先を聞くこともなく『またね』と言った。
新には家の番号も教えていない。
なのになぜ、確信を持ってそんなことを言えるのだろうか。
でもまぁ……もう会うことはないだろうし。
あまり気にしないことにして、私は蓮央とのお出かけを楽しむことにした。


