ピンク、ピンク、ピンク。



ホテル街が、別名ピンク街と呼ばれるのもわかる。



初めて来たけれど、ほんとにピンクだ。



ピンクは嫌い。



でも、寝床を確保するためには我慢。



自分で誘うのは面倒だなぁ。



誰かに声かけられるのを待とう。



適当にほっつき歩いていると、サラリーマン風のオヤジがにこにこしながらよってきた。




「君、いくら?」



いくら?



あぁ、いくらで体を売りますか、ってことね。



「……5万」


「5万かぁ…高いけど……可愛いし、相応かな。じゃあ、行こうか。」




オヤジは私の手首を掴んで歩き出す。



一晩で寝床も金も手に入るなんて、得だ。



そう考えて、オヤジに連れられるまま歩いていると。