「ひっ……!!」
そこにいた男たちは腰を抜かしながら逃げていった。
さっきまでの強気はどこ行ったんだよ。
「……腰抜けどもが」
そう吐き捨て、歩き出そうとすると。
「あ、あのっ……」
「何よ?」
また邪魔され、苛立ちをあらわにしながら
振り向いた。
私を呼び止めたのは、殴られていた男だった。
「あの、ありがとうございました……」
「あんたを助けたわけじゃない。ムカついたからやっただけ。じゃあね」
それだけを言って、立ち去る。
おとこはまだ何か言いたそうだったけれど、それを無視して路地を抜ける。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…