「あいつは、親父の継ぎたくもないあとを継がなきゃならねぇ。それで今、かなり苦しんでんだよ。逆らえば親父にマジで殺されるってな」
「そんな……ひどい…………」
「それが現実だ」
冷たく言い放つ蓮央は、とても苦しそう。
「諒真がお前にした質問あるだろ?それにでてくる『子供』は、きっと諒真自身だ。」
「……あ!」
よく考えれば、確かに、そうかもしれない。
『ヤクザ』という大海原で溺れる諒真さん。
助けを求めようにも、そこには『組長』という名のサメが泳いでいて誰も手を差し伸べない。
彼は、ずっとずっと、一人で苦しんでいたの……?
「俺らも、何度も助けようとした。あいつの親父に話をつけようとした。でも、門前払いを食らってばっかで、その度に諒真がボロボロになって。
怖いんだ……助けようとすると諒真が苦しむ」
「蓮央……」
「無力過ぎて笑えるよな。仲間の一人も救えなくて、何が総長だよ……!!」
砂浜を殴りつける蓮央。
助けたいのに、助けられない。
もどかしくて、苦しくて。
でも、一番苦しいのは諒真さんのはず……。


