「……そろそろ諦めろ、咲誇」
背後から聞こえたその言葉に、足を止めた。
今、咲誇って言った・・・・?
あまりの衝撃に何も言えないでいると、諒真さんが蓮央に口を出す。
「何言ってんだよ、さっきーはお前の家にいるんだろ?」
「だからこそ、こいつは咲誇だ。信じないなら、証拠を見せてやる」
つかつかと歩み寄ってきた蓮央は、私を無理やり振り向かせてキャップを奪った。
サラリと流れる、黒い髪。
あらわになった私の顔に、蓮央以外の全員が言葉を失った。
「え…………さっきー……なのか?」
諒真さんが、信じられないという顔で私を見る。
「なんかいつもと違くねぇか……?」
圭太も私の顔をまじまじと見つめる。
まぁ、バリッとメイクしてるからね……。
ケバいと思うよ、今の私。


