「今日の喧嘩はもうやめだ。帰るぞ、圭太」
「……分かった。聞いたなお前ら、帰るぞ!」
全て知っているという顔で、圭太は指示を出す。
呆然とした後、【睡蓮】の男たちは慌ててバイクに乗る。
私も南蓮央に手を引っ張られて、来た時と同じように乗った。
一度北苑を振り返ると、悲しそうに笑って私達を見送っていた。
ぎゅうっと、胸がしめつけられる。
大切なものを守るために、人を傷つけてしまった北苑。
信頼していた友達の一言で、愛する人を失った南蓮央。
二人の間の深い溝が……埋まることは、ないのかもしれない。
このことを知られたくなかったから、私に「待ってろ」って言ったんだ……。


