娘に向かって、自分の家で何してるかなんて聞く親は普通いない。
こいつは普通じゃない。
「……あんたには関係ない。放っておいて」
「それは服か?ようやく家を出ていく気になったんだな。お前は私の恥だからな、さっさとそうしてくれ」
無表情で言い放ち、コーヒーをすするそいつ。
その目には光が宿っていない。
昔は……こんなんじゃ、なかったのに。
「お望み通り、出てってやるよ。二度とあんたに会いたくないしね」
「それは嬉しい。願ったり叶ったりだな」
嘲笑し、そいつは手に持っていた新聞を広げて読み始める。
こんな対応も、もう慣れたこと。
私も無言で靴を履いて、外に出た。


