早いところ終わらせて帰ろうと、自分の部屋に直行する。
家を出る前と何も変わらない、私の部屋。
少しだけ気分が落ち着いた……
でも、それは部屋に入った一瞬のことで。
机に置かれた写真立ての写真に、プリ画。
桜蘭と書かれた特攻服。
それらを見ると、胸が苦しくて泣きそうになった。
写真立てを握り締める。
そこには、笑顔の私と照れた翠斗、そして奈緒。
本当は二人で撮りたかったのに、シャッターをきる瞬間奈緒が入ってきたのだ。
馬鹿だな……私。
こんな写真を飾っておくなんて。
その写真を見えないように倒し、プリ画も裏返した。
ハンガーにかけられた特攻服は、どこに行けばいいのか迷っているように見える。
着られることもなく、捨てられることもなく。
「私は何?」「なんで存在してるの?」と、問いかけているようにすら思えた。


