その背中を見送りながら、さっき噛まれた耳を押さえる。
そこはまだ少し熱を持っていて、手のひらにその熱が伝わってきた。
「……何なの、あいつ…………」
次こんなことしたら、ボッコボコにしてやるんだから。
いや、ボッコボコどころじゃなく殺してやる。
イライラしながら部屋を歩き回っていると、本棚に目を引く本を見つけた。
ほかの本より厚くて大きい。
「何だろう……これ……」
見てもいいのかな……。
だめだよね、人のものだし。
そう考え直して、大人しくテレビを見ることにした。
今は夜中といってもまだ11時だから、マシな番組は入っている。
といっても、バラエティ番組くらいだけれど。
好きな芸能人が出ていたので、それをつけた。


