南蓮央はいたずらっぽく笑うと、グラスのビールを飲み干した。
「でもまぁ、順調じゃん? あいつ以外にも、お前に酌したいってやつ大勢いたぞ」
「そうなんだ……」
ちょっとは、受け入れてもらえたのかな……?
「お前が心配してるほど、ここには悪い奴はいねぇよ。みんないい奴ばっかだ。まぁ……諒真みたいなバカもいるけどな」
圭太に絡みまくっている諒真さんを指差して、南蓮央が苦笑する。
「でもさ、ああいうバカもいねぇと成り立たないんだよ、こういう世界は」
みんながどんなに落ち込んでるときでも、そこから救いあげるバカが必要だ。
南蓮央は、そう言った。
「お前が、人を信じるのを怖がるのは分かる。でも、【睡蓮】は【桜蘭】とは違う。そこんとこ、よく覚えとけ」
コツンと私の頭を南蓮央が小突いたとき。


