「姫さぁ〜ん」
仁がグラスを持って駆けてきた。
「あっ、圭太さん!! お注ぎするッスよ!!」
「さんきゅ〜」
空になりかけた圭太のグラスに、新しいビールが注がれていく。
「姫さんはビール飲めないって聞いたんで、チューハイ貰ってきました!!」
「あ、ありがとう……」
「礼なんていいッスから!!」
はにかみながら、仁は私にグラスを持たせてそれにピンクのチューハイを注いだ。
私の好きな、ピーチ味のチューハイ。
ごくごくと一気に飲み干した。
「……おいしい」
「まじッスか!? 良かったッス!!」
屈託の無い笑みを浮かべる仁。
それを見ると……なぜか、胸が苦しくなった。
「…仁は、さ……」
「あ、はい、俺が仁です。何スか?」


