もぐもぐと咀嚼すると……



口の中に広がる、甘い卵の味と酸っぱいケチャップの味。


卵は見かけによらずふんわりしていて、ご飯にもその甘さが染み込んでいる。



…嘘でしょ。




「美味しい…」




そう言うと、諒真さんはガッツポーズをして飛び跳ねた。



「っしゃー!! さっすが俺!! 」



ソファーの上でぴょんぴょんしている彼に構わず、私はそのオムライスを食べ続ける。


これ、本当に美味しい。


見た目は最悪だけど、味は最高。


すごい……確かに、これはシェフ並だ。