どんどん遠原君の顔が私の顔に近づく。 ど…うしよう…っ… 咄嗟に私はギュッと目を瞑る。 もうダメだと思った時誰かが保健室のドアを開ける。 その音に目を開ければ遠原君もピタッと止まっていた。 …い…今がチャンス…っ… 力の抜けた遠原君の肩を両手で押して私は急いでベットから降りる。 「あ…」 遠原君のそんな声が聞こえたけど私は無我夢中で保健室を後にする。 保健室を開けたのは誰か知らない男子生徒だったけど… 助けられた…。 私は急いで自分の教室へと向かった。