風間君から貰った髪飾りは付けずに遠原君が言ったとおり前髪をわけて学校へと向かう。





本当なんて単純な女なのか…




でもこんな女の子らしい気持ちになったのは久しぶりで…





少しドキドキする…





「おい…。」




不意にグイッと後ろから引っ張られる。





「えっ…?」




私の腕を引っ張った人の顔を見れば…






「風間君…」





どうして私の登校する道に風間君が…っ…





「昨日あげた髪飾りは?」





そんなこと言われるなんて思っていなかったから反応に困る。





「か…髪飾りは家にあるよ」








そう言った瞬間の風間君の顔はムッとしたような表情になった。