一歩一歩私に近づく遠原君はブレザーを脱いで私にかけてくれた。
「や…やだな…変なとこ…みられ…ちゃ、た…」
無理して作った笑顔もホッしたのか急に出てきた涙で崩れてしまった。
遠原君が来てくれてよかった…
来てくれてなかったら私は今頃…
「よしよし」
遠原君はそう言って私をふわっと抱き締めた。
ポンポンと背中を撫でてくれる遠原君の手が温かく感じた。
「すごい傷だらけ。
ちょっと痛いかもしれないけど我慢してね。」
遠原君はそう言うと離れて、私をお姫様抱っこする。
「えっ…遠原君…!?」
私が遠原君の名前を呼んでも全く遠原君は反応せずにスタスタと歩き出す。

