その声に振り返ればそこにいたのは… 「遠原君…」 あの保健室でのことからずっと会っていなかった遠原君がいた。 前のことを思い出して少し身構えてしまう。 「そんなに怯えないでよ」 そう言って遠原君は私の髪の毛に触れる。 「ど…うしたの…?」 ソッと遠原君を見てみれば何かを見透かしているようで… 「何かあったのは日景ちゃんじゃないの?」 遠原君のその言葉に私はドキッとした。