恋猫シンドローム



「死活問題…ですので」


猫だなんてバレたら、私の高校生活終わりなんだから!!


「死活問題?というか、何で敬語?藤森さんって、不思議だよね?」

「だよねと言われましても……」



机に肘をついて、私を見つめる敦賀君は、本当に綺麗だった。男の人なのに、綺麗なんて、変かな。



「隣の席なら、もっと話せば良かったな」

「え…………」


敦賀君の何気ない一言に、胸がトクンッと高鳴った。また、ハッとして胸を押さえる。


はぁ、敦賀君の近くにいるのは危険かも知れない。その、無駄にドキドキする。


「科学の授業、好きなの?」

「は、え??」

「部活も科学部?」


突然の質問攻めに、私はただ頷く。



「そうか、それは良いこと聞いたな」

「!!」


何故か、敦賀君の笑顔がなにかを企んでるような、黒いものに見えた。


うう、何か嫌な予感………


もんもんと考え込んでいると、不意にクラスの生徒のコショコショ話が聞こえてきた。


「ねぇ、あの科学オタクと何話してるのかな」

「やだーー!私の敦賀君がぁ!!」

「ムカツク、地味子のくせに!!」


女子生徒の陰口に、今までのドキドキが嘘みたいに冷めていく。



「……………………」



やっぱり、学校なんて嫌い。人はすぐに、裏切るし、人と違うものを卑下するから………


好きなものをとことん好きになって何が悪いの??