恋猫シンドローム




「た、体調不良なんかで、大事な科学の授業を遅刻してしまうなんて、不甲斐ないです!!」


バッと深く頭を下げて、私はスタスタと自分の席につく。すると、皆がクスクスと笑っているのがわかった。



気分悪いな、笑いたいなら存分に笑ってよ。だから、人が嫌なんだよ。私も人だけど……


イライラしていると、不意にツンツンと右腕をつつかれた。



なんだよ、もう!!科学オタクって言いたいんでしょ!?それ以外に友達いないって!!


どちらも過去に言われた言葉だ。からかっているのかと思うと、怒りが沸いてきた。
イライラで、キッとつついた本人を睨み付ける。



すると………


「おはよ、藤森さん」


そう、にっこり笑う、茶髪の男子生徒。そう………


「つ、つつ!」


なんで!?敦賀君がここに!?いや、隣に!!?そして、私の名前をなんでっ!!!


「今日、朝から全力疾走してたのに、体調不良?」


楽しそうに笑う敦賀君に、私は「あ」とか、「っ!」しか言えず、言葉にならない。


だ、ダメ!!猫になる!!お、落ち着け、落ち着け私!!取り敢えず、深呼吸。


「スー、ハー………」

「ククッ、なんで深呼吸??」


さも可笑しそうに笑う敦賀君が、なぜか憎らしく思えた。



余裕ぶって、私ばっかりドキドキさせられて……。まぁ、色んな意味で。