「んー?葉月ちゃんって空手とか合気道とかの達人?」


大神さんはこちらを向いてそう言う。


「え?いいえ、ごく普通の探偵助手ですよ」


「だよね。俺もごく普通の探偵だよ」


「ん?だから何ですか?」


私はとても疑問に思い言う。


「あぁ、そっか葉月ちゃんの角度だったら見にくかったもんね」


大神さんが納得したように言う。


「えぇ?何がですか?」


「桜さんが座ってた椅子の後ろに斧があったもん」


さらりと言う大神さん。


「って事は……。もし桜さんに気付いていたら……」


「ザクッ…!だっただろうね」


大神さんは自分の手で首を切る真似をして言う。