「さらにはもう1つあるんですが……。首を吊った縄は普通の物では無く…特別頑丈な縄でした。ナイフでも簡単に切れないような」


「はぁ、つまり、それも?」


桜さんがまたもや聞く。


「えぇ、確実に殺そうとしていますね」


私もここまで聞くが何がどうなるのか全く分からないままだ。


「すいません!もう結論を教えて下さい!」


しびれを切らした桜さんが大神さんに言った。


「はい。では…あの部屋にはどう考えても自殺の証拠と、どう考えても意図的な他殺の証拠の2つがありました」


大神さんはここで言葉を貯めて、


「つまり、お兄さんはお兄さんを殺して。お兄さんはお兄さんに殺されたんです」