「そうだね。そして俺達がここに居る…と」
私はそれだけをメモした。
「ふむ。いたってシンプルな事だね」
大神さんは私のメモを見てそう言う。
「じゃ次は現場の状況を確認だね」
「はい。どうぞ!」
私はペンを握り直して言う。
「まずは扉。この部屋の扉は内側から鍵をかけれて外からは鍵を開けれないタイプの部屋…」
「はい、確かに桜さんも斧で壊したって言ってましたもんね」
「だね、それから…縄。この首を吊っていた縄は普通の縄よりも数倍頑丈に作られているやつなんだよ。ナイフでも簡単には切れないってね」
「へぇーじゃあ真犯人は相当準備が良いんですね」
私はこの時点で真犯人の事を考えていた。
だからかは、わからないが大神さんはその時だけは何も返事をしなかった。


