「優しいんですね…大神さんって」 「ふふ、俺は女性には優しくてね」 そう言うと、大神さんは部屋に入る。 私も続く。 「へぇー、大きな部屋ですねぇ」 私は部屋を見回し言う。何と部屋にトイレとお風呂も付いている。 「だねぇ。それに片付いてる…んんん?」 大神さんはかかっている縄の下を見て何か気づいたようだ。 「どうしました?」 「いや、本が散らばってるなぁ…って」 確かに、本が散乱している。周りはキチンと整理されているから余計に目立つ。